

赤花 アカバナー、沖縄の女
Price ¥12,100
赤花 アカバナー、沖縄の女
石川真生
MAO ISHIKAWA
1970年代の沖縄、コザ市と金武町。
黒人米兵専用バーでホステスとして働きながら、仲間の女性たちや米兵を撮影した石川真生による初期作品を中心に構成された写真集。
未発表作を含むモノクロ80点が収められている。
16mmフィルムのようにざらつく画面。
笑い、怒り、恋をし、堂々と生きる女性たちの姿。
社会の周縁に追いやられながらも、自らの生を引き受けるその表情は、
いま見ても圧倒的な生命力を放っている。
赤花(アカバナー)は、沖縄で死者を弔う花・ハイビスカスの原種。
その名が象徴するように、本書は“生と死”“記憶と祈り”を抱えた女性たちへの讃歌でもある。
黒人米兵との関係や当時の人種差別構造、戦後沖縄の現実を背景にしながら、
石川は一人ひとりの人間を、名を持つ存在として、真正面から見つめ続けた。
装幀・編集は SESSION PRESS 主宰の須々田美和。
鮮やかな赤のシルクスクリーンカバー、見開きで展開されるダイナミックな構成。
写真の中の人々が、過去の記録ではなく、いまこの世界に息づいているかのように立ち上がる。
女性たちの身体と魂、そして沖縄の時間を焼き付けた、
原初的な強さを讃える一冊。
仕様
モノクロ / 80点収録
テキスト:小林美香
編集:須々田美和(SESSION PRESS)
出版年:2023
判型:大型(約300×240mm)
言語:日本語・英語併記